ルアーフィッシングという趣味を仕事にするお話

ルアーフィッシング

ナチュラロジーの事業内容の中には、

  • ルアー開発・デザイン及びそれに伴う研究・テスト
  • ルアーフィッシング関連コンテンツの企画・制作・配信

というものがあります。会社立ち上げ当初の事業計画書にも記載した項目です。
名刺など各所には記載していたものの、どうしても主軸であるWeb開発やブランディングデザインといった業務に押される形で、以前の自社サイトにはちゃんとしたコンテンツページさえ用意していませんでした。
そのことに関してずっと後回し感を引きずっていたので、この度のサイトリニューアルにあたっては、きちんと「ルアー研究・開発、情報コンテンツ配信」というページを設けました。
事業内容の詳細についてはそのページをご覧いただくとして、今回はこの事業を計画するに至るまでのバックグラウンドや今後の構想についてお話ししたいと思います。

ルアーフィッシングとの出会い

まず、大体ご想像の通りだとは思いますが、そもそもルアーフィッシングは僕、ナチュラロジー代表の趣味です。
母の実家が離島の漁師家系ということもあり、物心ついた頃には釣り(餌釣り)を嗜んでいました。ルアーフィッシングとの出会いは小学生の頃ですが、当時全盛期を迎えていたバスフィッシングとは不思議と縁がなく、僕のベースはカサゴ・メバル・ベラ・ハゼ等を対象魚とした今で言う「ライトソルト」によって培われました。今から四半世紀前、そういうジャンルのルアーフィッシングはまだ確立されてない時代の話なので、当然すべてが我流です。
その後、現在のメインターゲットであるシーバス(スズキ)と出会い、その他様々な魚種を相手に釣りの経験値を増やしていくことになるのですが、その辺の話は本当に長くなるので今回は割愛します(笑)。

収益性に期待しない

サラリーマン時代、ちょっとした縁から某インディーズメーカーのルアー開発に携わることになったのですが、その頃ちょうど起業を考えていたタイミングだったこともあり、ルアーフィッシングにおけるビジネスとしての可能性を考えるようになりました。
しかし一方、過去に音楽講師のバイトをしていて楽譜を見るのが嫌になった経験がある僕は、「趣味を仕事にする」ということに対して非常にナーバスでもありました。
いろいろと考えた末、結局は自分の中で一定のガイドライン(決め事)を設けて事業計画に組み入れることにし、「サブ的な事業」というスタンスをキープする(仕事として追われない範囲に留める)ことで趣味との両立を図ることにしました。

そういう背景もあり、ビジネスモデルとしての構想は持ちつつも、正直なところ、この事業での収益についてはほとんど見積もりを立てていません。収益を生み出すためにはどうしてもそれに見合った「本気」が必要になり、そうなればそのうち仕事として追われることになりかねないからです。経営者としては決して模範的な姿勢と言えませんが、アングラーとしては概ね正解に近い向き合い方なのではないかと思っています。

偏らず、正しく、人と環境に貢献するフィッシングメディアを

収益性への期待値は低いにせよ、当然ながら事業として目指すところはあります。その一つが「サードパーティとしての発信源」です。
いわゆる釣り業界(営利目的のメーカー・企業等)に属せず、独立した立場から情報配信や提案・提唱、そして啓蒙活動を行っていく環境(メディア)づくりを目指しています。

正直なところ、「利益追求による嘘や誤った情報の多さ」、「社会・環境への貢献度の低さ」、「啓蒙活動への消極的さ」、「“プロ”の定義の曖昧さ(資格等がない)」等、現在の釣り業界には考えさせられることがたくさんあります。
特に、前述のルアー開発に携わったことでのつながりや、仕事において広告業界に身を置いているという都合上、僕はそんな業界の闇のような部分を目の当たりにする機会が度々あり、その度に辟易とさせられ、思わずTwitterで愚痴ってしまったりするのです。

そのため、初めに書いた「ルアー開発・デザイン及びそれに伴う研究・テスト」という事業内容において、成果物(開発したルアー)の自社商品化、即ち釣り業界に参入するような目的は持っていません。あくまでそれはプロセスでありツールです。
重きを置いているのは「ルアーフィッシング関連コンテンツの企画・制作・配信」の方で、今後、弊社にて得た研究データや分析結果など様々な情報を何らかの形でアウトプットしていこうと考えています。
ちなみに、「コンテンツ」とはWeb、書籍、動画などあらゆる媒体を想定しています。

さいごに

現状を考えると、それらを今すぐに実行するということは現実的に難しいのですが、目下いろいろな研究・分析やフィールドテスト(と称した釣行)は進めていますので、近い将来、リリースをお知らせする日が来るかと思います。
それまでは、こちらのブログでもルアーフィッシング関連の情報を配信していく予定なので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします!